時をかける表象

東京大学文科2類。記事と日記に分かれてます。

8.「高校/入学理由」

2021/03/25 木曜日

 

昨日は中学校の入学理由について書き、中学受験をしなかった理由として、この高校に通う使命があると思っていたことを挙げました。私は兵庫県立姫路西高校という地元の進学校に進学しました。俗に言う地方公立進学校です。受験した理由は、シンプルに学区で1番偏差値の高い高校だったからです。入学する前は校風や校則について全く知りませんでした。検索しても「質実剛健」とか「自由な校風」とかしか出てこないだろうし、入学してこの目で見ればすぐにわかることだと思ったからです。これは大学に入学する時も同じだったので、多分私はその集団でどう過ごすかよりも、その集団に入ることで決まる自分の属性に興味があるのだと思います。正直、どんな集団でもよっぽど腐っていなければ生き抜けると思っていますし、仮にもトップ校と言われるような学校が腐っているはずがないからです。あと家が高校に近かったからという理由もあります。厳密に言えばこの高校と向かい合わせの工業高校が家から最も近い高校になるのですが、自転車で5分くらいで通える距離なので、朝が苦手な私は絶対この高校に行きたいと思いました。姫路市に引っ越してきた時、母は仲良くなった小中学生に「この辺で1番賢い学校はどこ?」と聞き、それが家から近い学校だと知って、この高校をかなり推してました。実際車で送ってもらったことは何度もあったので、家から近い分だけ迷惑をかけずに済んだなという気持ちもあります。勉強しなさいと全く言わないにも関わらず、中学校に入学するずっと前から、母は車でこの高校の前を通る度に「あなたが行く学校」と言っていました。塾のオリエンテーションなどでも、上位の高校に行くことがいかにその後の人生で有利に働くかを叩き込まれていたので、結局そうしたある種の洗脳も進学した要因としてはあるのだと思います。私は自由に進路を選択したつもりでいますが、正直なところ他の高校のレベルや校風も全く調べませんでしたし、理由もないのに2番手以下を志望する理由も見当たりませんでした。ここでも「つぶし」を求めていたわけです。しかも、トップ校といえどもそれは所詮私が受験できる学区の中での話だし、既に小学校の段階からある種の洗脳を受けていたことを考慮すると、「前提の受動性」がそこにはあるのだと思います。それが良いとか悪いとかではなく、15歳段階での意思決定なんて所詮そんなものです。結果的にこの高校に進学して良かったと思いますし、他の高校でも私なら自分なりの幸せを見つけて青春を謳歌できていたと思います。成長の度合いは環境に大きく変化しますが、楽しめるかどうかは本人次第だということです。

この高校は約140年ほどの歴史を持つ伝統校で、地元ではかなり神格化されている高校です。戦後の姫路市長は全てこの高校から輩出されているらしいです。主な著名人には人間国宝に認定された桂米朝師匠や、KENZOを設立したファッションデザイナーの高田賢三、ワタナベエンターテインメント代表取締役の吉田正樹、倫理の教科書に載っている哲学者の和辻哲郎などがいます。特に高田賢三は私の中学のOBでもあるので、スクランブルスクエアなどでKENZOを見ると、感慨深いものがあります。私の中学校はこの高校の前身の校章を引き継いでいることもあって、遠い昔は賢かったらしいです。今では普通の公立中学校ですが、昔は姫路西高校に通うためだけにこの中学校の近くへ引っ越してくる人も多かったらしいです。陸上の選抜合宿で、名前も知らない先生から聞きました。嘘か本当かは知りません。しかし最近の現状を考慮すると、春の夜の夢のような感じがします。進学実績は毎年東大5人前後、京大20人前後という感じで、超進学校には劣っているものの、地方公立高校にしては頑張っているという感じだと思います。噂によると、過去60年連続で東大も京大も合格者を輩出し続けているらしいので、正直県内の公立高校とは一線を画す存在になっていると思いますが、倍率は私の年で1.1倍くらい、年によっては定員割れしている時もあるので、もう少し倍率を高くしてくれないと箔がつかないなとも思います。出願すれば入学できるようなトップ校って、どうなん?という感じです。運良く紛れ込んだネズミは入学後に地獄を見ます。少子化を考慮すると、1クラスなくした方が競争も生まれて少数精鋭に近づくのだとは思いますが、その分だけ進学実績が目減りしてしまうので難しい問題なのでしょう。
この高校の特殊だなと思うところは、まず校舎が劣化版姫路城という点です。検索して頂ければ分かると思いますが、とりあえず姫路城っぽいです。そして隣接する学校が廃校になったということもあって、異常なほどグラウンドが広いです。校舎も県立高校にしては比較的綺麗な方で、コモンスペースやピロティといった言葉も入学して初めて知りました。百周年記念館までの渡り廊下が何故かカーブになっています。3階のベランダやグラウンドからは姫路城が見えます。小学校か中学校もしくはその両方の3階音楽室からも、遠くに姫路城が見えた気がします。校舎が綺麗な分、それだけ多くの予算が割かれていると他校の学生は言いがちですが、卒業生の方からの寄付のおかげなんじゃないかと思っています。噂では校舎の外壁の石垣を増築していると聞きました。また予算が多い説が囁かれるのは、有名人の講演会などが度々開かれるからでもあります。桂ざこばの落語を生で見たり、池上彰やロバートキャンベルの講演会が文化センターで行われたりしました。ソプラニスタの岡本知高はほぼラプソーンくらい迫力がありました。校風は比較的自由な校風ですが、この高校の生徒だけが通れない道が学校の近くに2本あったり、文化祭で食べ物を出してはいけなかったり、色々謎めいた校則もあります。自由な校風だなと実感したのは、入学して数日後の文化祭のオープニングです。校長先生が「みなさん、おはようございます」と言った際、客席の後ろの方にいる3年生たちが「おはよーーー」と叫んでいました。この高校に来てよかったなと最初に思った瞬間でした。私が入学した年に始まったSGHにこの高校は文部科学省から指定され、私もSGHに参加しました。SGHとはスーパーグローバルハイスクールという制度なのですが、またいつか詳しく書くかもしれません。現在はSSHに指定されているそうです。また私が入学した時は一般入試しか行われていませんでしたが、私の次の年から推薦入試が始まり、今は名称を変えつつ色々やっているようです。卒業生としても、どんどん実績を伸ばして行って欲しいなと思います。

 

 

【見取り図ディスカバリーチャンネル】

 

youtu.be

 

本文とは全く関係ないですが、今日は見取り図のYouTubeチャンネルを紹介します。見取り図は3年連続M-1ファイナリストで、9位→5位→3位と着実に順位も上げている漫才コンビです。和牛やスーパーマラドーナは4年連続で決勝に進んでいますが、敗者復活からの決勝進出を挟んでいる彼らと違って、見取り図は普通に準決勝を勝ち抜いて決勝に残り続けています。来年も優勝候補の筆頭となるでしょう。マンゲキの劇場番長との呼び声も高いです。同じく準決勝を3回連続で勝ち抜き、4位→5位→2位と推移したかまいたちと仲がいいのも個人的には推せるポイントです。そんな彼らも2020年はYouTube100本投稿企画をしていて、大晦日にアップされた100本目の動画が、過去の投稿を振り返るオリジナル漫才でした。「抱かれたい笑点メンバーを決める」など、タイトルを聞くだけで既に面白い過去の企画も漫才のフレーズになっていましたが、全体的に下品なので今回はゲーム実況の動画を紹介します。これは50本目の企画ですが、個人的には神回です。TikTokで転載されているのも何度か見かけました。先日のR-1グランプリで活躍したZAZYが話の流れで出てくるなど、ただマリオパーティをプレイしているだけとは思えないほど面白いです。現在Amazon Prime Videoで視聴可能な「カラフル」という大喜利番組でもリリーは地肩の強さを発揮していましたし、盛山は後輩から慕われる親分肌なので、今後とも2人の活躍に目が離せません。