2020/06/28 日曜日
今日は3年記念日のレストランへ行った
今回行ったのは、代々木駅から徒歩5分のelan vitalという店だが、この店では3Dプロジェクションマッピングを用いて、アートと融合した料理が提供されるため、1度に3組しか接客できないらしい
一つの映画館のような演出がなされているので、遅れて店に到着するとその料理からしか食べられないという仕組みになっている
生憎の雨の中、駅から5分ほど歩いた高架下のようなところにその店はあり、入ると映画館並みに薄暗い空間が広がっていた
席に座ると手紙のようなものの中にメニューが入っていたが、開けてみると名前だけではどんな料理か想像がつかず、またこの順番通りに料理が出てくるわけでもないというのを聞いて期待が膨らんだ
こうすることでパートナーと次の料理について予想を立てて欲しいということらしい
またテーブルの上には1つのテーブルにつき1つのプロジェクターがあり、ここでテーブルや皿に映像を投影して何かしらの演出を行うらしかった
さらにテーブルの上にはクマを模したおしぼりや、ネジのような箸置き、貝殻と花壇のような小鉢が置いてあった
このコースはペアリングドリンクコースであり、自分はアルコールではなくてソフトドリンクなのだが、それぞれの料理に合ったドリンクが出てくるようになっている
まずはノンアルコールのウェルカムドリンクで乾杯をし、お通しやつきだしのポジションとして和風洋菓子を頂いた
これはパリパリとした薄いかつお節であり、これで腹を満たすことは到底できないだろうという重量感だった
そうこうしているうちに最初の演出が始まった
この料理は歯車というメニューで、ラスク状のものの上に乗っているのは豚肉のリエットらしい
これでも腹を満たすことはできないが、かなり美味しかったし、いよいよ始まったなという感じがした
次のメニューは真珠というもので、液体をかけると煙のようなものが一面に出てきて、その上を投影された魚が泳いでいた
ちなみにこの煙は桃の風味の煙となっていて、甘い香りがした
この後、テーブルの上に置いてあった貝殻を使って真珠に見立てた飴を叩き割ると、中にムール貝のソテーやウニが入っており、その上にはエビの殻からとった出汁を生クリームと合わせてフワッとさせたものがかかっていた
これは俗に言うエスプーマだと思うが、意味不明な貝殻の伏線を回収した感があって、すごいなと思った
ちなみに上は彼女が割ったもので、下は自分が割ったものだが、席と照明の関係で自分のはかなり暗く映ってしまうのに少し腹が立った
この後は鍵が出てきて、引き出しを開けるといろんなものが出てきた
ちなみに鍵にはARMSTRONGと書かれていて、最近まで鋼の錬金術師を観ていた自分たちは全く関係ないところで興奮してしまった
今回使うのは升と白いヨーグレットのようなもので、これは水をかけるとおしぼりになった
すべらない話の兵頭のタンクトップの話を思い出した
この升は檜でできているので、いい香りのするおしぼりだった
また長細い木の箱に映像が投影されて、開けるとフォアグラ最中と書かれた袋が出てきた
この料理はなんだろうと思ったが、続いての料理は最中ですと店員さんも言っていたし、パッケージに最中と書いているので、最中やないかいと思った
その特徴は完全に最中やがな、すぐわかったやんと思ったが、この時代にこんなオシャレなレストランで最中が出ているっていうことを考えると、ほな、最中と違うかーと思った
ちなみになんか怖い皮の模様はこのレストランのマークになっており、作り立てであるがあえて既製品のようにしているらしい
そしてこのマークを相手に見せながら食べると、酸味から甘味へと美味しく食べられるらしい
また今回のペアリングドリンクはバナナオレで、めちゃくちゃ最中と合っていて美味しかった
次に出てきたのはライチのソフトドリンクで、これでお口直しをするとのことだった
高校の競技場練習の後、意味もなくソルティライチを飲み干していたことを思い出した
この後は仰々しい演出の後にフラスコに入った緑色の液体を器に入れた
正直この辺りから空腹の限界で、食べ物を前にして演出を見せられるのが結構苦しかった
この後は最初に食べたお通し風のかつお節の奴に入っていた石を緑色の液体に入れると、ウォールマリアの穴を塞いだような硬質化が進んでいった
ちなみにこれは宝石というメニューであり、緑色の液体はエメラルドグリーンを表しているらしく、ガラスの器の中に入っているのはキノコを使ったグラタンで、上には黒いダイヤモンドと言われているトリュフを乗せているらしい
ちなみにこんな色の付いた石はお通しの画像から見つけられないと思った人もいるかもしれないが、一応言っておくとお通しの写真は自分のテーブルの方で、そこに入っているのは小さい白色の石だった
しかしその小ささ故に結晶に生まれてしまうという謎の現象が起きてしまったので、彼女の方の写真を掲載しているというわけである
次はそのお通しの上の部分を取り除き、コルクが入っていた下の部分で演出が始まった
これは天邪鬼というメニューで、その名の通り、このコルクの中にひとつだけコルクでないものがあるというへそ曲がりな提供の仕方がなされていた
ちなみにその一つは99%水分を抜いたトリュフのリゾットとなっており、めちゃくちゃ美味しかった
あと自分のInstagramのストーリーでクイズをしたところ、54人答えてくれた内、①〜④を答えた人がそれぞれ19人、6人、19人、10人だった
その前に最中やおしぼりに関するクイズもストーリーでやっていて、突飛な選択肢の中にある平凡や選択肢が答えであることを答え合わせした後だったからというのもあって、正答率は4割を切る結果となった
次は童謡というメニューで、森のくまさんが出てきた
一節にある、花咲く森の道という歌詞から着想を得たであろう映像が流れていた
このくまさんはホタテ貝で作ったテリーヌで、黄色いソースがスクランブルエッグのソースらしい
なんかサンジの技で聞いたことのあるような料理に関する言葉が出てきて嬉しかった
またこの料理は自分で盛り付けを行うもので、野菜の他に、生ハムのチップや抹茶のパンをクルトン状にしたものをピンセットで各自盛り付けを行った
ちなみに上の写真が彼女ので、下の写真が自分のものだが、ストーリーの投票でどちらがセンスあるか尋ねたところ、上が52票で下は7票という歴史的大敗を喫し、数日寝込んでしまった
またこの時のペアリングドリンクはハチミツと瀬戸内のレモンを使ってレモネードで、最初にテーブルにあったクマを模したおしぼりが伏線になっていることにも気付いた
次の料理は流行というメニューで、演出は水の呼吸 拾壱ノ型のような感じだった
これはタピオカミルクティーに見立てて作った魚料理で、白いソースがべったら漬け、魚は鰆のポワレだった
そしてエラタピと書かれてあるビンに入っているのは、魚の煮こぼれを玉状にしてタピオカに見立てたものらしい
それをスプーンで振りかけて食べるらしいのだが、かなり美味しく、遊び心もあってよかった
次はメニューに書かれていないメニューで、-196℃のポップコーンだった
これがいかにも映画館といった感じのメニューで、このポップコーンはすぐに気化が始まってしまうので提供されたら素手で数秒以内に食べなければならないらしい
カリカリとサクサクの間のような食感で、本当に美味しかった
近いうちに時をかける表象のInstagramで動画を投稿すると思うが、ポップコーンが弾けるようにとはこのことかと思うほど美味しそうな音がしていた
次の料理は焚き火というメニューで、肉料理だった
この黒い炭のようなものはゴボウであり、肉は群馬県産の赤城牛らしい
トマトソースがかかっているが、最初からテーブルの上にあった花壇の中にある土をスコップでかけて食べるらしく、この土が実はブラックオリーブのパウダーということを知った時、最も大きな伏線が回収されたような気がした
あの花壇の花を使うかもしれないとは思っていたが、まさか使うのが土の方だとは思いもよらなかったからだ
どこまでも演出が凝っているなと思った
最後はテーブルクロスが引かれ、いかにもテーブルアートが出来そうな冷たい作業台が出てきて、文字が書かれていくのをずっと見ていた
この後は2人のうちの片方が手袋を装着するように言われ、必ずしも存在していたわけではないが研修医時代のことが懐かしいなと思いながら、マスタング大佐のように手袋をつけた
そしてチョコレートでできた球体を叩き割って、中からマシュマロやフルーツやLEGOのようなゼリーなどが出てきた
これは分かち愛というメニューで、このチョコレートでできた球体は隕石をイメージしているらしい
そして隕石というと恐竜の絶滅やビッグバン、生命の誕生というものと結びつくらしく、なんか映像と相まってちょっと宗教っぽいなと思った
これらはストロベリーソースやチョコレートソースにつけて食べることになるが、手元の引き出しを開けると奇跡の実というものが入っており、これを梅干しの種のように舐めると全てが甘く感じるようになるという話だった
彼女はあまり甘くなっているような感じがしなかったらしいが、自分はそれを聞いて入念に奇跡の実を舐めていたのでグレープフルーツすらかなり甘く感じた
もしかしたらプラシーボ効果なのかもしれないが、それだとしたら自分が舐めていたのは奇跡の実ではなく現実の方だったのかもしれない
また自分は飲まなかったが、紅茶も袋のままスティックを突っ込めば仕上がるし、溶岩石を入れると美味しくなるらしかった
最後までかなり演出が凝っていて凄いなと思った
3年記念日にふさわしい、とても素晴らしくて近未来的なレストランだった
見つけてくれた彼女に感謝したい