時をかける表象

東京大学文科2類。記事と日記に分かれてます。

母の誕生日

2019/09/13 金曜日

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三連休を睨んでなのか偶然なのか、いつになく満員の新幹線の中で思うのは母のことである

夏休み3回目の帰省は母の誕生日を祝うためだった

久しぶりに東京から夜行バスに10時間ほど揺られ、約10日ぶりに見た姫路城には眠気でなんの感情も湧かなかった

停留場の全てが兵庫県内にある時点である程度覚悟はしていたが、おそらく西日本で最も騒がしい夜行バスで、もう一生夜行バスなんか乗りたくないと思った

今回も車内で母に「今、夜行バスで帰ってる」とLINEを送ると、「なんかあった?」「夜行バスしんどくない?」「新幹線で帰ってくれば?」と返信が来て、いつものような説得を受けた

よく同級生や知人などから、毎回の帰省で新幹線を使っていることについて苦言を呈されることがあるが、たかだか数千円のために翌日のパフォーマンスが落ちるのはもったいない、というのが母の考えであり、基本的には自分もそれと同じ意見である

しかし、乗る度に後悔するにもかかわらず、たまに安さと自分への過信のせいで魔が差して夜行バスを使ってしまうことがあり、そして案の定後悔する結果となる

スロットでボロ負けした時に、もう二度とギャンブルなんか、と思うけど、翌朝も列に並んで開店を待ってしまうのが人間の性というものである

結婚して11年後に生まれた一人息子ということもあって、長らく親孝行をせずに生きてきてしまったが、今の彼女と付き合い始めてからは母の誕生日を祝うようになった

高校を卒業して自分自身も角が取れ、いかに母親が自分に対して無償の愛を注いでくれたかを思い知ったこともあって、母に対する姿勢や関係性の変容を日々実感している

特に自分が一人暮らしを始めてからは、母親の偉大さや自分の生活に占める割合の大きさを悟った

父が今の自分の歳の頃には4年の交際を経て母と結婚していたことを考えると、まだ自分は精神的に未熟なんじゃないかと考えることが多い

習い事でサッカーをしていた小学生の時も、中学から始めた陸上も、自分は思春期特有の照れと見栄が災いして、両親が試合や学校行事を観に来るのを極度に拒んでいた

自分の勝利と栄光を親に伝えることが必ずしもリアルタイムである必要はないと思っていたし、スタンドに両親がいることで、何か変に緊張して失敗してしまい、そのことで八つ当たりをしたり両親を悲しませてしまったりすることが怖かった

中学の時は最初の数回を除いて県大会と全国大会しか両親は自分の走りを見たことがなく、高校の時は高校1年の県ユースしか観に来てない

そんな中で4年前の母の誕生日に1分55秒30という自己ベストを出せたということは嬉しかったし、日本ユースの標準記録に0.3秒届かなかったものの、そこにいなかった母もかなり喜んでくれていた

今日も母から貰った仕送りでケーキを買って渡したが、仕送りで生活させてもらっている以上、本当の意味でのプレゼントを母に渡すことはできない

浪人生活中のいつの日だったか、健康で生きているだけで親孝行だからという母の言葉に自分は何度も救われていた

いつか自分もそういう親になりたいと思ったし、母が胸を張って自分のことを応援できるような自分でありたい

今できる親孝行をし続けたい

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Instagram post by 時をかける表象 • Sep 13, 2019 at 9:30am UTC