時をかける表象

東京大学文科2類。記事と日記に分かれてます。

第2回東大実戦

2018/12/11 火曜日 [あとがき] 2020/11/01 日曜日

 

今日は駿台の東大実戦のWeb返却日

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安堵と焦燥が同居した気分になった

毎回1日目の国語と数学が終わった後は、やったぞ、できたぞ、という気分で会場を後にするが、2日目の地歴と英語を終えると、達成感と違う方の「終わった」感が襲ってくる

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これは現役時の得点開示だが、得意科目である数学と、教科の特質上あんまり大崩れしにくい国語ではそれなりの点数を取れるが、2日目の地歴と英語でだいぶ大ブレーキを踏んでしまっている

まぁこれは世界史を捨てて国数英で逃げ切ろうという作戦に徹した結果なので、その特徴が顕著になっているのだが、実際に社会科目で半分取れれば合格していたと考えるとうーんという感じがする

だから今回の実戦模試で世界史41点、全国で28位をマークできたことは嬉しかった

というのも、数学や国語は直前に感覚を取り戻すとして、センター試験が終わるまでは英語と社会の強化に専念しようと思っていたし、その延長線上にある今回の模試でそれなりの結果が出て自信がついたからだ

苦手な世界史でここまで点数を伸ばせたこと、そして今やっていることが間違いじゃないということが1つの安堵をもたらした

しかし生まれて初めて世界史で「全ての解答用紙を埋められる」という事態に直面したため、時間がなくて日本史の分まで解答時間を回せなかったというのが1つの課題として浮かび上がっていた

もはや自分は、問題を解けるかどうかという加点法的な点数の取り方ではなく、問題をいかに早く解けるかというステージへとたどり着いたとも言える

真の意味で解くスピードを意識する必要が出てきたことが嬉しかった

そして本試の点数と打って変わり、自分は今まで1度しか東大模試の数学で満足な点数を取ったことがない

何度か受けた中での1回で、しかもその1回も問題が簡単だったから完答ができたという話である

模試では点数が取れるけど本番では取れない、というタイプの人間がいるにも関わらず、自分は圧倒的に模試で点数が取れない

この謎を最後まで解明できなかったこと、そしてこのジンクスを最後まで温存してしまったことが自分にとっては残念だった

高校の時からこのことについて先生に尋ねてみても、過去問が解けるなら別にいい、本番で出来るならそれでいい、といった回答しか得られず、いやもちろんそれでいいんだけど、自分的には模試でも点数を取りたいとずっと思っていた

もちろん本番で点数が取れたらいいんだけど

 

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総括すると、もしかしたらまた数学で点数が取れないのではないかという心配が杞憂に終わらなかったものの、1番苦手だった世界史の偏差値が1番よいという進歩も垣間見えたし、合計点になんの期待もしていなかった割にA判定ラインを偏差値2.5だけ上回ることができた

しかし今度は時間配分という課題も浮かび上がり、よくよく考えれば国語の第1問があまりできなかったこと、英語ももう少し点数を伸ばしたいなんてことに心が寄り道してしまって、結局もみくちゃになった精神状態から、安堵と焦燥が手を繋いでこちらを見ている気がした

 

 

[あとがき] 2020/11/01 日曜日

アクセス解析の結果、ここ数日でGoogleからこのブログにアクセスされたものの内、約33%のアクセス先が約2年前に書かれたこの記事であることが判明しました。おそらく日程だったり詳細だったりを知ろうとして「東大実戦」と検索した結果、このブログに辿り着いたのだと思います。私の友人や読者様の大半はもう受験を終えて数年経っていると思うし、わざわざ模試の時期にこの記事を読み返す必要があるとは考えにくいからです。かくいう私も受験を終えたのは1年半以上前になるのですが、今になって受験期のブログや成績表を見返すと、色々思うことがあります。まず現役時のセンター試験の点数が773点と低すぎることや、世界史を捨てて国数英で乗り切ろうとする戦術は、正直かなり無謀だったと思います。実際センター試験の得点や二次試験の1科目が著しく低い点数でも合格している人はいますが、当然その人たちはとてつもなく強い科目があったり、その他の科目を高い水準でまとめられていたりします。文系では珍しく東大が二次試験に国数英と地歴の2科目を課している意味を高校生の私は正しく理解できていませんでした。他の東大生を圧倒する強みを持つか、全ての科目で他の東大生に引けを取らないかではないと合格できないし、そうした人材がこの大学では求められているのです。本来ならここで、東大受験に詳しくない人に向けて東大受験の仕組みや最低点などについて書くべきだとは思うのですが、センター試験や二次試験の違い、足切りや得点の圧縮などの初歩的なところから書くとそれだけで2000字を超えてしまったので、それはまた別の機会にして話を続けます。2012年を除いて近年では360点もあれば大体合格できるので、私はセンター試験で100点、1日目に130点、2日目140点の合計370点を大きな枠組みとして目標にしました。現役の時に受けた文科3類の最低点は344点だったので、実際にはもう少し低くても良かったのですが、各科目ごとではなくて1日目と2日目で分けて目標を設定しました。というのも私は数学が得意科目だったのですが、正直数学が1番点数のブレる科目で、各科目ごとに目標を設定すると数学の出来次第で2日目へのモチベが変わってしまうと思ったからです。だから感触として自己採点がしにくい国語との合計で目標を立て、「数学は40点くらいだったけどもしかしたら国語で75点くらい取れてるかもしれないしなー」とポジティブに考えて次の日に臨むようにしていました。結論として現役の時はセンターが94点、1日目が62点+60点で122点、2日目が(28+15)点+70点で113点、合計329点で約15点差で不合格となりました。結果的にこの15点をどこで多く取っていても合格できていたわけですが、やはり目につくのはセンター試験と地歴です。当初の想定では国語と英語でもう少し点数を取って合格するつもりでしたが、それよりも地歴をどうにかする方が先だろと今になって思います。

 

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ちなみにカメラロールを遡っていたら出てきたのですが、この記事の1年前に受けた2017年の東大実戦でも完全に地歴が足を引っ張っていました。これが本文で書いていたように数学で満足のいく点数が取れた唯一の東大模試でしたし、地歴以外は自分の思い描く枠組みで点数が取れたと思います。実際は模試よりも本番の英語は点数が取りにくかったり、逆に国語は取りやすかったりするのですが、私の浪人生活ではとりあえず地歴とセンター試験が課題でした。そして結局合格した時はセンター試験が823点で、二次試験の世界史も35点、日本史は41点だったので、この認識は間違っていなかったと思います。これは周囲の受験生と比べてアドバンテージになる点数ではありませんが、素点の中で一定の得点源になり、私の戦術としては十分な点数でした。

普通の文脈ならここでどのようにして地歴の点数を上げたかといった話になるはずなのですが、文系の日本史世界史選択というと当てはまる人がかなり限られるし、そもそも時間配分や参考書について語れるほど地歴は得意ではないので、今日は東大英語について語りたいと思います。当然英語もそこまで得意というわけではないのですが、一応バイトで今も受験英語に携わっているので、純日本人で東大英語80点くらいを目指す人向けに書いていきたいと思います。ちなみに地歴に関しては、「大学生活で役に立った受験参考書」の記事に参考書だけ列挙しています。

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まず時間配分についてですが、東大の英語は制限時間120分で120点満点なので、普通に考えて1分=1点と考えていいでしょう。ここでは120分で80点を取ることを想定しているので、実際には1分で1点のペースを守らなくても目的は達成できるのですが、例えば配点が10点の問題に15分以上かけてしまうと十分に解き終えることができません。問題はその配点なのですが、各予備校の模試でもかなり配点はブレていて、なにが本当かはよくわかりません。なんとなく4Aが1問1点とかは考えにくいと思うので、自分は河合塾の配点が妥当なのかなという気もします。英作文のうちの一つが和文英訳になったり、年度によっては4Aが3問しか出題されなかったりして、当然ですが毎年配点も違います。大学側が公表しない限り、これはいくら考えても答えが出ないものなので、一旦は常識的に自分で考えて大雑把に予想しておきましょう。ちなみに私が解いていた順番は1A(要約)→4B(和訳)→2Bか2A(英作の一つ)→4A(文法)→3(リスニング)→2Aか2B(英作の残り)→5(長文)→1B(読解)でした。当然問題に取りかかる前に1〜2分で問題用紙を最後までめくって、例年と変化がないか、自由英作文のテーマは何かといったものを捉えます。私が受験した時にはいきなりリスニングの選択肢が4択から5択になったのを確認して一気に頭が真っ白になりました。よく言われていることですが、変化はあるものだと理解しておくべきだと思います。ちなみに時間配分としては、下読みで2分、1A(要約)で10分、4B(和訳)で12分、英作の一つで10分、4A(文法)で5分、リスニングの下読みで5分、3(リスニング)で30分、英作の残りで12分、5(長文)で25分、1B(読解)を残り時間までといった感じでした。東大は試験開始45分後から30分間リスニングが始まるので、基本的にリスニング以前の45分とリスニング以降の45分とに分けて時間配分をしていると思います。私はリスニング以前に4Aがギリギリ終わらず、後半になっても4Aの残りをやっていたこともありますが、なんだかんだ1Bを7〜8分ほどで解く羽目になったことが多かったです。一応順番の意味付けとしては、とりあえず記述問題から先にやって解答用紙の余白を埋め、試験本番での極限状態の中で気持ちを楽にすることと、最悪5や1Bなどは問題の一文とその周辺を読むだけで解けるタイプの問題も多く、なにより記号問題なので最後に適当にマークしても得点が見込めるということを意識しています。あとは単純に自分が得意な問題からやってリズムを作りたいという思惑も含まれています。次に、解く順番ごとに簡単な説明とオススメの参考書を紹介して筆を置きたいと思います。

 

オススメの参考書といっても普通に27カ年と予備校の模試は外せないと思います。正直赤本だけで事足りる説すらあるのかもしれませんが、なんだかんだ予備校の模試も自己採点できるし、時間配分を確認する上でも使い勝手はあります。個人的には駿台の模試はやや簡単だと思いますが、英文の質は高いと思っています。河合塾はたまにリスニングの話題が難しすぎる時があります。演習量に困ったらネットやメルカリで古い年数のものを買ってみるのも手だとは思いますし、Z会などの添削に入会してみるのもアリだと思います。私はZ会の英語を受講していましたが、直前期の模試形式の奴だけで十分だったような気もします。

 

①1A(要約) [目標時間10分]

まず問題用紙を後ろからめくって全体の確認をし、最初の大問である要約から取り組みます。要約は比較的読みやすい文章が出るので緊張をほぐせるし、個人的に得意なので10分で解いてリズムを作ります。年度によってはさっぱりわからない時があるかもしれませんが、その場合は多分全く出来ないと思うので、すぐに切り上げて次の問題に向かった方がいいと思います。満点か爆死かみたいなところがあるので最初にやっているという節もあります。ちなみに東大実戦の要約は満点しかあり得ないように出来ているのかと思うほど満点が取れます。オススメの参考書は伊藤和夫の英語要旨大意問題演習や模試の過去問です。理由はシンプルに自己採点ができるからです。他にも英語長文問題精選という参考書があって、これは長文問題の後に英語と日本語で要約する問題がそれぞれあるので、面白い試みだと思いました。私は英語と日本語の要約を先生に添削してもらい、それが結果的に1B(読解)や2(英作)の対策にもなってよかったと思います。

 

 

②4B(和訳) [目標時間 12分]

普通に和訳問題なので1番対策しやすいと思います。過去問には発想を柔軟にしなければならない箇所も多くありますが、まずは過去問や模試の過去問をやって解説を読み込むしかないと思います。正直そういうイディオムの類推みたいなものは結構センスが問われると思いますが、自分は普通に演習量を積みたかったので、河合塾の英文解釈や英文和訳演習をやっていました。特に英文和訳演習は自己採点できるので取り組みやすかったです。

 

 

③2(英作) [目標時間:10分+12分]

基本的にテーマを確認して、取り組みやすい方から取り組んでいました。なので1つ目が10分で2つ目が12分ということになっているのですが、和文英訳が出る場合は和文英訳からやることが多かったと思います。なんだかんだ自由英作は3単現のsや冠詞などに気を付ければそれなりに点が来ると思うので、最初に自由英作のテーマを確認して内容を考える時間を増やした方がいい気がします。オススメの参考書には「大学受験後も役に立つ英語の参考書」にも書いたように、減点されない英作文よくばり英作文も含まれるのですが、東大受験生向けには東大英作の徹底研究がオススメなのかもしれません。かなり内容はハイレベルなことも書いているのですが、過去に出題された東大の英作文について、山口先生とその教え子の回答例などが書いてあり、結構目からウロコという感じでした。減点されない英作文やよくばり英作文については過去の記事にまとめてあるのでここでは割愛します。

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④4A(語句) [目標時間 5分]

基本的に5分では出来ないです。というかそもそも時間をかけても解けないかもしれないので、リスニングまでの埋め合わせでこの位置にしています。しかし対策次第で解法パターンが見えてくるので、ある程度慣れによるところは大きいのかもしれません。捨て問的な要素は大きいと思っていますが、なんだかんだテクニックを駆使して半分は正解したいところです。オススメの参考書は駿台の正誤・整序問題300選と河合塾の正誤問題です。駿台の方は正誤問題と整序問題が150問ずつあり、1問1問があるある問題だったりするのでかなりエッセンスが詰まっています。しかも300問しかないのですぐに解き終えることができ、取っ掛かりとしてはかなり取り組みやすいと思います。河合塾の方はかなり問題数が多く、演習量を積みたい人向けだと思います。また河合塾が出している東大英語の大問別の問題集は、物語・小説文の奴は簡単すぎて使い物にならないですが、文法・語法・語句整序はかなり本番に即した良書だと思います。

 

 

⑤3(リスニング) [目標時間 5+30分]

普通に対策ゲーだと思うので、対策をしましょう。特に選択肢が5択に増えてから格段に難しくなったと思うので、リンガメタリカや速読英単語といった単語帳を利用する際にもCDを使うことを意識するべきだと思います。リンガメタリカや速読英単語については、上の「大学受験後も役に立つ英語の参考書」に書いたので割愛しますが、特に速読英単語はCDの読み上げ速度が2種類あるのでリスニング対策にオススメです。また普通にキムタツの東大リスニングや鉄緑会の東大リスニングが王道なのですが、キムタツの方は赤だけで留めておいて大丈夫な気がします。試験会場で犬は吠えないと思うからです。どちらかというとキムタツの赤はやや簡単だったので、なんだかんだ鉄緑会の方がタメになった気がします。

 

 

 

⑥5(長文) [目標時間 25分]

シンプルに難しいです。コスパを考えるとイディオムなどの語句問題や序盤の方の内容一致問題、説明問題だけを解いて深追いはしない方がいいのかもとすら思えてきます。どんな教育を受ければこれが解けるのか理解できません。一応文章に慣れるために総合問題集などを解いて、英語力そのものを上げるしかないと思います。オススメは英語長文問題精講や英語総合問題演習です。どちらも比較的短めの問題が数多く収録されており、毎日1題ずつ解いて英語に触れましょう。英語総合問題演習は自己採点もできます。あとZ会が出しているRiseも質の高い英語の長文読解が収録されています。

 

 

⑥1B(読解) [目標時間 10分]

最初は1番苦手な問題だったので最後に回して捨て問扱いしていましたが、なんだかんだ英語の文章に触れ続けて論理の展開が予想できるようになると、結構正答率は上がりました。合格できた年には限られた時間でほとんど正解できたと思います。1B特有の対策をするというよりかは英文を読みまくる方が近道だったりもするのですが、河合塾が出している大問別の問題集やZ会の添削を通じて問題の形式に慣れるのも手だと思います。